メニュー

糖尿病はどれくらい食べたらなる?糖尿病になりやすい食事まで紹介

[2025.10.17]

「糖尿病はどれくらい食べたらなる?」「糖尿病になる食べ過ぎの基準やリスクを知りたい」「糖質やカロリーを減らす具体的な食事方法を知りたい」と思っていませんか?

結論、糖尿病にどれくらい食べたらなるといった明確な基準はありません。

この記事では、糖尿病はどれくらい食べたらなるのか、糖尿病になりやすい食事まで紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

 

1.糖尿病は「どれくらい食べたらなる」という明確な基準はない

糖尿病には「これくらい食べたらなる」といった明確な基準はなく、遺伝や生活習慣など、さまざまな要因が絡み合って発症します。インスリンの分泌量や効き目には個人差があり、同じ食事をしても血糖値の上昇具合は人それぞれ異なります。

たとえば、家族に糖尿病の人がいる場合などの遺伝的要因や、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が大きく影響します。

糖尿病は一つの原因だけで発症するわけではないため、食事量だけでなく、自分の体質や生活習慣を見直すことで予防につながりやすいです。

関連記事:糖尿病の原因や予防する方法とは?糖尿病になりやすい人の特徴まで解説

 

2.糖尿病のリスクを高める危険な「食べ方」とは?

糖尿病のリスクを高める危険な「食べ方」は、以下の7つです。

  • ご飯やパンからいきなり食べる
  • よく噛まずに早食いする
  • 朝食を抜いて昼にドカ食いする
  • 食事と一緒に甘い飲み物を飲む
  • 夜遅い時間に夕食をとる
  • 間食をダラダラと食べ続ける
  • テレビやスマホを見ながら食事する

それぞれ解説します。

2-1.ご飯やパンからいきなり食べる

空腹時にご飯やパンなど、糖質が多い炭水化物から食べると、血糖値が急激に上昇し、インスリンを分泌する膵臓に大きな負担をかけます。糖質は、ほかの栄養素よりも食後の血糖値を最も上げやすいためです。

たとえば、定食を食べる際に最初に白米から食べ始める習慣が該当します。血糖値の急激な変動を防ぐためにも、食事の際は野菜など食物繊維が豊富なものから食べる「ベジファースト」を心がけましょう。

2-2.よく噛まずに早食いする

よく噛まずに早食いをすると、糖尿病のリスクを高める危険な食べ方になります。満腹感を感じるまでには時間がかかるため、早食いでは必要以上に食べ過ぎてしまい、結果として肥満につながるためです。

さらに、急いで食べると食後の血糖値も急上昇しやすくなります。急いで食べたことにより、満腹感を得られないまま食事を終え、その後に菓子パンなどを追加で食べてしまうケースも少なくありません。

食事は時間をかけてよく噛み、ゆっくり味わうことが、食べ過ぎ防止と血糖値の安定に役立ちます。

2-3.朝食を抜いて昼にドカ食いする

朝食を抜いて昼に一気に食べる生活は、血糖値の急激な上昇とその後の急降下を招き、血管に大きな負担を与えます。前の食事から時間が空きすぎると体は強い空腹状態になり、そのあとの食事で血糖値が急激に上がりやすくなります。

たとえば、朝は忙しいからと何も食べず、昼におにぎりやラーメンを一気に食べるといった習慣は非常に危険です。食事を抜くことはかえって体に負担をかけるため、1日3食を規則正しく摂ることが血糖コントロールにおいて重要です。

2-4.食事と一緒に甘い飲み物を飲む

食事と一緒にジュースなどの甘い飲み物を摂ると、血糖値が通常よりも高く、急激に上昇してしまいます。食事で摂る糖質に加えて、吸収の速い液体の糖分が一度に体内に入るためです。

とくに炭酸飲料やスポーツドリンクには、多くの砂糖が含まれていることが少なくありません。

食事中の飲み物は水やお茶など無糖のものを選ぶ習慣をつけることで、血糖コントロールをしやすくなります。

2-5.夜遅い時間に夕食をとる

夜遅くに夕食を摂ると、高血糖の状態が長く続きやすくなります。夜間になると脂肪を溜め込みやすくするタンパク質「BMAL1」が増え、さらにインスリンの働きも日中より低下するため、血糖値が下がりにくくなるためです。

仕事などで帰宅が遅くなり、寝る直前に食事をする生活は、肥満と糖尿病の両方のリスクを高めます。夕食はできるだけ早めに済ませることが理想ですが、どうしても遅くなる場合は、消化の良いものを少量だけ摂るなどの工夫が必要です。

2-6.間食をダラダラと食べ続ける

デスクワークをしながらお菓子をつまむなど、間食をダラダラと食べ続ける習慣は膵臓を疲弊させる原因になります。糖質が常に補給されることで血糖値が高い状態が続き、インスリンが休む間もなく分泌され続けるためです。

お腹が空いていないのに口寂しさから食べ続けることは、インスリンの無駄遣いにつながります。間食は時間を決めて適量を摂るようにし、血糖値を長時間高い状態にしないことが大切です。

2-7.テレビやスマホを見ながら食事する

テレビやスマートフォンを見ながらの「ながら食べ」は、気づかないうちに食べ過ぎてしまう原因になります。食事に意識が向かず、脳が満腹感を感じにくくなるためです。

また、食事に集中していないと自分がどれくらい食べたのかを正確に把握できず、満足感を得にくくなります。

健康的に食事を楽しむためには、テレビやスマホを置いて食事に集中し、ゆっくり味わうことを心がけましょう。

 

3.糖尿病になりやすい食事・避けるべき食べ物リスト

糖尿病になりやすい食事・避けるべき食べ物リストは、以下の7つです。

  • 血糖値を急上昇させる「甘い飲み物」
  • 糖質と脂質の塊である「菓子パン・スイーツ類」
  • 主食の定番「白米・食パン」など精製された炭水化物
  • インスリンの働きを鈍らせる「揚げ物・脂質の多い肉類」
  • 「インスタント・加工食品」に潜む見えない糖質
  • ヘルシーに見えても要注意な「ドライフルーツ」
  • 料理に使う「糖分の多い調味料」

ひとつずつ解説します。

関連記事:糖尿病の方が食べてはいけないものはある?食事の注意点も徹底解説

3-1.血糖値を急上昇させる「甘い飲み物」

ジュースや加糖コーヒー、スポーツドリンクなどの甘い飲み物は、糖尿病予防の観点からとくに注意が必要です。液体の糖分は固形物と違って消化をほとんど必要とせず、体にすぐ吸収されるため、食後の血糖値を最も急激に上げやすいです。

のどが渇いたときに水の代わりにこうした飲み物を選ぶ習慣があると、気づかないうちに大量の糖質を摂取してしまう場合があります。普段の水分補給は水やお茶を基本にし、甘い飲み物は特別なときだけにすることが望ましいでしょう。

3-2.糖質と脂質の塊である「菓子パン・スイーツ類」

菓子パンやケーキ、スナック菓子などは、糖質と脂質を一度に多く摂取することになり、糖尿病のリスクを高めます。高カロリーであるだけでなく、血糖値を急激に上げやすく、さらに脂質の過剰摂取はインスリンの働きを妨げる原因にもなりやすいです。

手軽に食べられるため朝食や間食に選びがちですが、栄養バランスは偏ってしまいます。これらの食品は日常的に食べるのではなく、特別な時の楽しみとして取り入れるのが望ましいでしょう。

3-3.主食の定番「白米・食パン」など精製された炭水化物

白米や食パン、うどんなどの精製された炭水化物は、食後の血糖値を急激に上げやすい食品です。原料の穀物から食物繊維や栄養素を多く含む糠や胚芽が取り除かれているため、糖質の吸収が速くなるのが理由です。

日常的に主食として食べられていますが、血糖値が気になる場合は注意が必要です。玄米や全粒粉パンなど、未精製の炭水化物に置き換えることで、血糖値の上昇を穏やかにする工夫が推奨されます。

3-4.インスリンの働きを鈍らせる「揚げ物・脂質の多い肉類」

唐揚げや天ぷらなどの揚げ物、霜降り肉や加工肉のような脂質の多い肉類は、インスリンの働きを弱める原因になります。これらに多く含まれる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸は「インスリン抵抗性」を引き起こし、血糖値が下がりにくい体質をつくります。

脂質が多い食品は美味しいと感じやすいですが、摂りすぎは禁物です。蒸す・焼くなど調理法を工夫したり、食べる頻度を減らしたりして、無理なくコントロールすることが大切です。

3-5.「インスタント・加工食品」に潜む見えない糖質

カップ麺やレトルト食品などのインスタント・加工食品は手軽ですが、日常的に食べるのは避けたほうが良いでしょう。糖質や脂質、塩分が多く含まれており、栄養バランスが偏りやすいです。

さらに、味を調える目的で加えられた成分(見えない糖質)が多く含まれていることも少なくありません。成分表示をよく確認しないと気づかない場合があり、思った以上に糖質を摂ってしまう場合があります。

インスタント・加工食品は、忙しいときには便利ですが、できるだけ素材から調理した食事を意識することが健康維持に役立ちます。

3-6.ヘルシーに見えても要注意な「ドライフルーツ」

ドライフルーツは健康的なイメージがありますが、食べ過ぎには注意が必要です。生のフルーツから水分が抜けている分、糖分がぎゅっと凝縮されているため、少量でも多くの糖質を摂取してしまいます。その結果、血糖値を急上昇させる原因です。

たとえば、市販のドライマンゴーには100gあたり角砂糖15個分以上(角砂糖1個の糖質量を3〜5gと仮定)の糖質が含まれている場合もあります。ヨーグルトに少量をトッピングするなど楽しみ方を工夫するのは良いですが、「ヘルシーだから」といって大量に食べるのは避けましょう。

3-7.料理に使う「糖分の多い調味料」

ケチャップやソース、みりん、市販のドレッシングなど、調味料にも意外と多くの糖分が含まれています。味付けに使っているだけでも、気づかないうちに糖質を過剰に摂取してしまう場合もあります。

たとえば、煮物を作る際にはみりんの量を減らしたり、ドレッシングは糖質オフのものを選んだりする工夫が有効です。調味料に含まれる糖分にも注意を向けることで、日々の食生活をより健康的に改善できます。

 

4.糖尿病予防で摂りたい食べ物

糖尿病予防で摂りたい食べ物は、以下のとおりです。

  • まずは食物繊維が豊富な野菜などから食べ始める
  • 主菜には青魚や大豆製品を選んで良質なタンパク質を摂る
  • 主食は玄米などを選んで血糖値の上昇を緩やかにする
  • 間食にはナッツや無糖ヨーグルトが望ましい
  • 毎日の食事にお酢をプラスする工夫も取り入れる

それぞれ解説します。

4-1.まずは食物繊維が豊富な野菜などから食べ始める

食事のときは、最初に食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類から口にするのがおすすめです。食物繊維には糖の吸収をゆるやかにし、食後の血糖値が急激に上がるのを防ぐ働きがあるためです。

具体的には、サラダや和え物、具だくさんの味噌汁を食事の最初に取り入れると効果的です。この「ベジファースト」と呼ばれる食べ方の習慣は、誰でも気軽に始められる血糖コントロールの基本となります。

4-2.主菜には青魚や大豆製品を選んで良質なタンパク質を摂る

主菜には、サバやイワシなどの青魚や、豆腐・納豆といった大豆製品を選ぶようにしましょう。青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった不飽和脂肪酸は、インスリンの働きを高める効果があり、動脈硬化の予防にもつながります。

さらに、大豆製品は低脂質でありながら良質なタンパク質を摂取できる優れた食品です。肉類に偏りすぎず、魚や大豆製品をバランス良く取り入れることで、より健康的な食事を実現できます。

4-3.主食は玄米などを選んで血糖値の上昇を緩やかにする

主食を白米から玄米や雑穀米に、食パンを全粒粉パンに置き換えることは、糖尿病予防に効果的です。玄米などの未精製の炭水化物には食物繊維が豊富に含まれており、糖の吸収をゆるやかにするため、食後の血糖値の上昇も穏やかになります。

毎日の主食をすべて変えるのは難しく感じるかもしれませんが、まずは週に数回から試すなど、無理のない範囲で取り入れていくことがおすすめです。

4-4.間食にはナッツや無糖ヨーグルトが望ましい

どうしても間食をしたいときは、ナッツ類や無糖ヨーグルトを選ぶのがおすすめです。スイーツに比べて糖質が少なく、食物繊維や良質な脂質、タンパク質を補えるため、血糖値を急激に上げにくい特徴があります。

ただし、ナッツはカロリーが高いため、食べ過ぎには注意が必要です。間食では「何を食べるか」と「どれくらい食べるか」を意識し、質と量のバランスを考えて選ぶようにしてください。

4-5.毎日の食事にお酢をプラスする工夫も取り入れる

毎日の食事にお酢を取り入れることも、血糖値対策としておすすめです。酢の主成分である酢酸には、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあります。

たとえば、酢の物を一品加える、ドレッシングに利用する、水やお湯で割って飲むなど、取り入れ方はさまざまです。日常の食卓に少しお酢をプラスするだけで、無理なく続けられる手軽な血糖コントロールになります。

 

5.糖尿病になりやすい人の特徴

糖尿病になりやすい人の特徴は、以下の9つです。

  • 家族に糖尿病患者がいる
  • 家族で肥満や心血管系の疾患(脳卒中、心臓病など)がある人がいる
  • 甘い食べ物や脂質の多い食事を好む
  • 日常生活での運動が少なく、移動も自動車の使用が多い
  • 頻繁に外食をする
  • 体重が重い(肥満体型)
  • 定期的にアルコールを摂取する
  • ストレスを受けやすい生活環境にいる

詳しくは以下の記事で解説しているため、ぜひご覧ください。

関連記事:糖尿病になりやすい人の特徴とは?糖尿病を予防する方法7選

 

6.糖尿病の初期症状と血糖値の基本

日々の食生活が原因で発症することがある糖尿病ですが、具体的にはどのような病気なのでしょうか。糖尿病の初期症状と血糖値の基本について、以下の5つに分けて解説していきます。

  • 糖尿病とは
  • 血糖値が高い状態がなぜいけないのか
  • 気づきにくい糖尿病の初期症状のチェック方法
  • 健康診断の結果でどの指標を見るべきか
  • 自分の血糖値がどのレベルにあるか基準値で確認する

それぞれ見ていきましょう。

6-1.糖尿病とは

糖尿病とは、血糖値を下げる唯一のホルモンである「インスリン」の分泌量が減ったり、働きが弱くなったりすることで、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高い状態が続く病気です。

食事で摂った糖質はブドウ糖に分解され、血液を通して全身の細胞に運ばれます。そのときインスリンが役割を果たし、細胞がブドウ糖を取り込んでエネルギー源として利用できるようにします。

この仕組みがうまく働かなくなると、ブドウ糖が血液中に溢れてしまい、血糖値が慢性的に高いままになるのが糖尿病の状態です。

6-2.血糖値が高い状態がなぜいけないのか

血糖値が高い状態が続くと、全身の血管を傷つけ、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。血液中に余分なブドウ糖が溢れることで、血管の壁を少しずつ傷つけて、動脈硬化を進行させるのです。

その結果、細い血管が集まっている網膜や腎臓、神経にダメージがおよび、「三大合併症(網膜症・腎症・神経障害)」につながります。また、大きな血管の動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクも高まりやすいため注意が必要です。

6-3.気づきにくい糖尿病の初期症状のチェック方法

糖尿病の初期症状はとても分かりにくく、ある程度進行してから出てくるケースが多いのが特徴です。

糖尿病の代表的な初期症状としては、「のどの渇きが強い」「トイレの回数が増える(頻尿・多尿)」「食べているのに体重が減る」「全身がだるく疲れやすい」といったものがあります。これらの症状は、高血糖によって体内の水分バランスが崩れるなどの影響で起こるものです。

もしこうしたサインが見られた場合は、単なる体調不良と考えず、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

関連記事:【医師監修】糖尿病の初期症状とは?放置するとどうなる?

6-4.健康診断の結果でどの指標を見るべきか

健康診断の結果では、とくに「空腹時血糖」と「HbA1c(ヘモグロビンA1c)」の2つの確認が大切です。空腹時血糖は採血時点の血糖値を示しますが、食後の一時的な血糖上昇(食後高血糖)は反映されない場合があります。

一方で、HbA1cは過去1〜2カ月の血糖値の平均を表す指標で、長期的な血糖コントロールの状態を把握できます。この2つを組み合わせて見ることで、今の血糖管理状況をより正確に理解することが可能です。

6-5.自分の血糖値がどのレベルにあるか基準値で確認する

健康診断の結果をもとに、自分の血糖値がどの段階にあるのかを基準値で確認することが大切です。血糖値の状態は大きく「正常型」「境界型」「糖尿病型」の3つに分類されます。

具体的には、「空腹時血糖値が126mg/dL以上」または「HbA1cが6.5%以上」に該当すると「糖尿病型」と診断されます。正常型と糖尿病型の中間にあたるのが「境界型」で、糖尿病予備群とも呼ばれています。この段階で生活習慣を見直すことが、糖尿病の発症を防ぐ重要なポイントです。

 

7.糖尿病を予防するための毎日の習慣

 

糖尿病を予防するための毎日の習慣は、以下の3つです。

  • 食事の習慣を見直す
  • 運動の習慣を身につける
  • 生活リズムを整える

それぞれ解説します。

関連記事:糖尿病にならないための生活習慣とは?食事管理や運動について

7-1.食事の習慣を見直す

食事の習慣を見直す方法は、以下の5つです。

  • 1日3食規則正しく食べる
  • 「ベジファースト」で血糖値の急上昇を抑える
  • よく噛んでゆっくり食べて食べ過ぎを防ぐ
  • 飲み物は水かお茶を基本にする
  • 夜遅い時間の食事や間食は控える

ひとつずつ解説します。

関連記事:糖尿病と食事の基本とは?食事療法の原則や注意すべきポイントを解説

7-1-1.1日3食規則正しく食べる

食事習慣の基本は、1日3食を規則正しくとることです。

食事を抜いてしまうと、次の食事で血糖値が急激に上がりやすくなり、体に大きな負担をかけてしまいます。とくに朝食を抜くと、昼食後の血糖値が通常よりも大幅に高くなりやすいです。

毎日できるだけ決まった時間に食事をとることで、血糖値の急激な変動を防ぎ、安定した状態を保てます。

7-1-2.「ベジファースト」で血糖値の急上昇を抑える

食事のときは「ベジファースト」を意識し、野菜やきのこ、海藻など食物繊維を多く含む食品から食べ始めましょう。食物繊維には糖の吸収をゆるやかにする働きがあり、食後の血糖値の急激な上昇を効果的に防いでくれます。

たとえば定食を食べる際には、最初に味噌汁やサラダから手をつけるのがおすすめです。このような食べる順番の工夫は簡単に取り入れられ、今日からでもすぐに始められる予防法です。

7-1-3.よく噛んでゆっくり食べて食べ過ぎを防ぐ

食事はよく噛み、時間をかけてゆっくり食べることが大切です。しっかり噛むことで満腹中枢が刺激され、少ない量でも満足感を得やすくなり、自然と食べ過ぎを防げます。

一方で早食いは、満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまうだけでなく、食後の血糖値を急激に上げる原因にもなります。

一口ごとに箸を置くくらいの意識を持ち、食事をじっくり楽しむ習慣をつけていきましょう。

7-1-4.飲み物は水かお茶を基本にする

普段の水分補給は、糖分を含まない水やお茶を基本にしましょう。ジュースなどの甘い飲み物には吸収の速い糖質が多く含まれており、血糖値を急激に上げる大きな要因になります。

のどが渇いたときや食事中に無糖の飲み物を選ぶだけで、気づかないうちに摂取してしまう糖質の量を大幅に減らすことができます。シンプルな工夫ですが、血糖コントロールに効果的です。

7-1-5.夜遅い時間の食事や間食は控える

夜9時以降の食事や寝る前の間食は、できるだけ避けましょう。夜は体が休息モードに入るためインスリンの働きが弱まり、食べたものが脂肪として蓄積されやすく、血糖値も下がりにくくなります。

仕事などで夕食が遅くなる場合は、消化の良い低カロリーの食べ物を選び、量を控えめにするのが大切です。小さな工夫を積み重ねることで、夜遅い食事による血糖コントロールへの悪影響を減らせます。

7-2.運動の習慣を身につける

運動の習慣を身につける方法は、以下の3つです。

  • まずは週150分のウォーキングから始める
  • スクワットなどで下半身の筋肉を鍛える
  • 「ながら運動」で日常生活の活動量を増やす

それぞれ解説します。

7-2-1.まずは週150分のウォーキングから始める

運動習慣をつける第一歩として、週に合計150分程度のウォーキングから始めてみましょう。運動には、血液中のブドウ糖を消費して食後の血糖値の上昇を抑える即効的な効果と、インスリンの働きを高める長期的な効果の両方があります。

「1回30分のウォーキングを週5日」といった形で取り入れると、無理なく継続できます。大切なのは、自分の生活リズムに合わせて続けられるペースで運動を習慣化することです。

7-2-2.スクワットなどで下半身の筋肉を鍛える

ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、スクワットのような筋力トレーニングで下半身を鍛えることも効果的です。筋肉は体内で最も多くのブドウ糖を消費する組織であり、とくに下半身には大きな筋肉が集まっているため、効率よく糖をエネルギーとして使えます。

スクワットは自宅でテレビを見ながらでも取り入れやすく、無理なく始められるトレーニングです。筋肉量を増やすことでブドウ糖を消費しやすい体になり、血糖値の上昇を防ぎやすくなります。日常生活のなかで取り入れる習慣をつけることが、長期的な血糖コントロールに繋がります。

7-2-3.「ながら運動」で日常生活の活動量を増やす

まとまった運動時間が取れなくても、「ながら運動」を意識することで日常生活の活動量を増やせます。テレビを見ながらストレッチをしたり、歯磨きをしながらかかとの上げ下げをしたりするだけでも十分効果があります。

また、エスカレーターを階段に変える、一駅手前で降りて歩くといった工夫も有効です。小さな習慣を積み重ねることで運動不足を補い、血糖コントロールや体力維持にもつながります。

7-3.生活リズムを整える

生活リズムを整える方法は、以下の4つです。

  • 7時間以上の質の良い睡眠をとる
  • 自分に合った方法でストレスを発散する
  • 禁煙する
  • 定期的に体重を測り、適正体重を維持する

ひとつずつ解説します。

7-3-1.7時間以上の質の良い睡眠をとる

生活リズムを整えるうえで、7時間以上の質の良い睡眠を確保することはとても大切です。睡眠不足になると、食欲を増やすホルモンが分泌されやすくなり、さらに血糖値を上げるホルモン「コルチゾール」の分泌も増えます。

その結果、過食や血糖コントロールの乱れにつながる恐れがあります。寝る前はスマートフォンの使用を控え、リラックスできる環境を整えるなど、快適な睡眠をとる工夫をして、十分な睡眠時間を確保することを意識しましょう。

7-3-2.自分に合った方法でストレスを発散する

毎日のストレスを、自分に合った方法でうまく発散することも大切です。強いストレスは睡眠不足と同じように、血糖値を上げるホルモンの分泌を促し、血糖コントロールを乱す要因になります。

たとえば、趣味に没頭する、軽い運動をする、親しい人と話すなど、心身をリラックスさせる時間を持つことが効果的です。自分に合ったリフレッシュ方法を見つけて実践することで、ストレスによる血糖値への悪影響を防げます。

7-3-3.禁煙する

喫煙はインスリンの働きを弱め、血糖値を上げやすくするため、糖尿病の大きなリスク要因です。そのため、喫煙者は非喫煙者に比べて糖尿病を発症するリスクが高くなりやすいです。

さらに、糖尿病の人が喫煙を続けると、合併症が進行しやすくなります。健康を守るためには、できるだけ早い段階で禁煙に取り組むことが強く推奨されます。

7-3-4.定期的に体重を測り、適正体重を維持する

定期的に体重を測る習慣をつけ、自分の適正体重を維持することを意識しましょう。肥満、とくに内臓脂肪の増加はインスリンの働きを妨げる要因です。

肥満のある2型糖尿病の場合、現在の体重からわずか5%減量するだけでも血糖値の状態が改善されやすくなります。体重を毎日記録することで、食生活や運動への意識が自然と高まり、より効果的に体重管理を続けられます。

 

8.健康診断で「血糖値が高い」と言われたらすべきこと

健康診断で「血糖値が高い」と指摘されたら、自己判断で放置せず、必ず医療機関を受診してください。より詳しい検査で自分の体の状態を正確に把握し、専門家の指導のもとで早期に生活習慣の改善を始める必要があるためです。

境界型と言われた段階であれば、食事や運動を見直すことで、糖尿病への進行を防いだり、正常な状態に戻したりすることも十分に可能です。手遅れになる前に、専門家のアドバイスを受けることが何よりも大切です。

関連記事:糖尿病の治し方はある?糖尿病と診断された場合の管理方法を解説

 

9.まとめ

糖尿病は特定の食事量だけで起こるものではなく、日々の「食べ方」や「食事の質」、そして運動習慣といった生活習慣の積み重ねが大きく影響する病気です。血糖値を急上昇させる食事や食べ方を避け、バランスの取れた食事と適度な運動を習慣にすることが、最も効果的な予防策となります。

浅草橋西口クリニックMoでは、糖尿病をはじめとしたさまざまな疾患に対しての診療をおこなっています。「糖尿病で生活が変化しないか不安」「早いうちから糖尿病を予防したい」などのお悩みがある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

このコラムの監修者

頴川博芸 エガワ ヒロキ

浅草橋西口クリニックMo

【経歴】
2016年 東海大学医学部医学科 卒業
2016年 順天堂大学医学部附属静岡病院 臨床研修医室
2017年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 入学
2018年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器・低侵襲外科
2021年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 修了
2021年 越谷市立病院 外科
2022年 順天堂大学医学部附属練馬病院 総合外科・消化器外科
2023年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科
2024年 浅草橋西口クリニックMo院長就任

【資格・所属学会】
日本専門医機構認定 外科専門医
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本旅行医学会 認定医
東京都認知症サポート医
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本温泉気候物理医学会
日本腹部救急医学会
日本大腸肛門病学会
順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科 非常勤医師
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME