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赤い粉瘤は炎症性粉瘤かも!炎症性粉瘤の症状や原因・放置するリスクとは?

[2025.02.03]

「以前からある粉瘤が、いつのまにか赤くなってきた」というお悩みをお持ちではありませんか?

赤い粉瘤は、「炎症性粉瘤」である可能性が高いです。

炎症性粉瘤は、場合によっては日常生活に支障が出るほどの症状が出ることもあるため、早期の治療が必要です。

そこでこの記事では、以下の内容について解説していきます。

  • 炎症性粉瘤の症状や原因
  • 粉瘤と炎症性粉瘤の違い
  • 炎症性粉瘤を放置するリスク
  • 炎症性粉瘤の治療法
  • 炎症性粉瘤の治療費用目安

この記事を読むことで、炎症性粉瘤のリスクを正しく理解し、適切な対応を取れるようになります。赤い粉瘤でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

1.赤い粉瘤は「炎症性粉瘤」の可能性が高い

粉瘤とは、皮膚であればどこにでもできる良性の腫瘍です。

粉瘤ができてすぐは大きさも小さく、特に痛みが出ることもありません。ですが時間が経つにつれて、赤く腫れ上がることがあります。このように赤くなった粉瘤は、「炎症性粉瘤」である可能性が高いです。

まずは、炎症性粉瘤にどのような症状と原因があるのか、解説していきます。

1-1.炎症性粉瘤の症状

炎症性粉瘤の主な症状は、患部の赤み、腫れ、痛みです。炎症が進行すると、膿が溜まり、触れると熱感を感じることもあります。

場合によっては、発熱や倦怠感など全身症状が現れ、日常生活に支障が出ることもあります。

1-2.炎症性粉瘤の原因

炎症性粉瘤の主な原因には、以下のようなものがあります。

  • 細菌感染
  • 外部からの圧力や摩擦
  • 皮脂腺の詰まり

詳しく解説していきます。

1-2-1.細菌感染

粉瘤は通常、皮膚の下にある小さな袋状の構造で、内部には皮脂や角質が溜まっています。この袋が何らかの原因で破れたり、外部から細菌が侵入すると、感染が発生します。

特に、夏場の高温多湿な環境では、細菌の繁殖が活発になり、粉瘤が炎症を起こしやすくなります。

1-2-2.外部からの圧力や摩擦

粉瘤が衣服やアクセサリーなどによって頻繁に擦れたり、圧迫されたりすると、粉瘤内部の袋が破れることがあります。これにより、内部の内容物が周囲の組織に漏れ出し、体が異物と認識して炎症反応を引き起こすのです。

また、外傷や皮膚の損傷も粉瘤の破裂や炎症の原因となることがあります。

1-2-3.皮脂腺の詰まり

皮脂腺が何らかの原因で閉塞すると、皮脂が正常に排出されず、内部に溜まります。これが粉瘤の形成や炎症の引き金となることがあるのです。

皮脂腺の詰まりは、ホルモンバランスの乱れや不適切なスキンケア、遺伝的要因など、さまざまな要因によって引き起こされます。

 

2.粉瘤と炎症性粉瘤の違い

炎症性粉瘤の症状や原因について説明をしましたが、普通の粉瘤とどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、3つの観点から粉瘤と炎症性粉瘤の違いを見ていきます。

2-1.再発リスクの違い

通常の粉瘤と比較して、炎症性粉瘤は再発リスクが高いです。

通常の粉瘤は、袋状の組織(被膜)を完全に摘出することで再発を防げます。しかし、炎症性粉瘤では炎症により被膜と周囲の組織が癒着し、被膜の一部が体内に残ることがあり、治療後も再発するリスクがあります。

2-2.痛みの違い

通常の粉瘤は無痛であることが多いですが、炎症性粉瘤では赤く腫れ、触れると痛みや熱感を感じます。炎症が進行すると、膿が溜まり、さらに痛みが増すことがあり、注意しなければなりません。

2-3.色素沈着の違い

炎症性粉瘤は、通常の粉瘤よりも色素沈着が残りやすいです。炎症により組織が破壊され、治癒過程で色素沈着や瘢痕(傷跡)が生じることがあるためです。

特に、炎症が長期間続いた場合や繰り返し炎症を起こした場合、色素沈着が強く残る傾向があります。

 

3.炎症性粉瘤の放置は禁物

通常の粉瘤にもいえますが、炎症性粉瘤の放置は禁物です。粉瘤を発見したり、患部の痛みが出てきたりしたタイミングでなるべく早めに治療を開始しなければなりません。

3-1.炎症性粉瘤を放置するリスク

炎症性粉瘤を放置することには、以下のようなリスクがあります。

  • 腫れや痛みが強くなる
  • 臭いが強くなる

どのようなリスクなのか、詳しく解説していきます。

3-1-1.腫れや痛みが強くなる

炎症性粉瘤を放置すると、炎症が進行し、患部の腫れや痛みが増大します。炎症が進めば進むほど、赤みが拡大し、痛みも強くなり、袋の内容物が膿となるのでブヨブヨとしてきます。

さらに、細菌感染が加わると、症状はさらに悪化し、強い痛みや腫れが生じるため、日常生活で辛い思いをすることにもなりかねません。

3-1-2.臭いが強くなる

粉瘤を放置すると、内部にたまった角質や皮脂が分解され、独特の悪臭を放つことがあります。炎症が進行すると、膿が溜まり、臭いがさらに強くなりやすいです。

粉瘤の臭いについては以下の記事でさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:【医師監修】粉瘤が臭くなる原因とは?においを解消する方法

3-2.炎症性粉瘤が破裂したらすぐに医療機関を受診する

炎症性粉瘤が破裂したら、速やかに医療機関を受診しましょう。炎症性粉瘤の破裂により内部の膿や内容物が外部に漏れ出すと、感染が拡大して症状が悪化するリスクが高いためです。

そのため医療機関で適切な治療を受け、合併症の予防や症状の軽減を図ってください。

 

4.炎症性粉瘤には外科的な治療が選択される

炎症性粉瘤の場合、外服薬や内服薬によっておこなう治療法もありますが、基本的には痛みを抑えるためだけのもので、粉瘤を根治できるわけではありません。

そのため、通常は切開による治療かくりぬき法による外科的な治療のどちらかが選択されます。それぞれどのような治療法なのか、解説していきます。

4-1.切開による治療

切開法は、患部周辺に局所麻酔を施したあと、粉瘤の上部をメスで切開し、中に溜まった膿や内容物を排出する治療法です。炎症や感染の強い炎症性粉瘤にこそ適した治療法といえます。

ただし、粉瘤の袋(嚢胞壁)の癒着が強い場合は、炎症が落ち着いたあとに再度手術で袋を完全に摘出する必要があります。

4-2.くりぬき法による治療

くりぬき法は、専用の器具(トレパンやディスポーザブルパンチ)を使用して、粉瘤の中心部に小さな円形の穴を開け、そこから内容物と袋を一緒に取り出す治療法です。

くりぬき法は、傷口が小さく、縫合の必要がない場合が多いため、術後の傷跡が目立ちにくいのがメリットです。

ただし、粉瘤の大きさや炎症の程度によっては適応外となる場合もあるため、医師に判断を仰いでください。

 

5.炎症性粉瘤の治療費用目安

炎症性粉瘤の治療費用は、露出部か非露出部か、1割負担か3割負担かによって変わります。以下は、非露出部の一般的な治療費用の目安です。

粉瘤の大きさ(非露出部)

3割負担

1割負担

3cm未満

約4,000~5,000円

約1,500円

3cm~6cm未満

約10,000~12,000円

約3,500円

6cm〜12cm

約12,000~14,000円

約4,500円

12cm以上

約25,000円

約8,000円

※非露出部とは、半袖や半ズボンを着用した際に衣服で覆われ、外から見えない部位を指します。具体的には、胸部、腹部、背中、腰部、臀部、太もも、上腕などです。(それ以外の部位は露出部となります。)

具体的な費用は医療機関によって異なりますので、詳しく知りたい方は各医療機関へお問い合わせください。

 

6.まとめ

炎症性粉瘤は、細菌感染や外部からの衝撃などによって通常の粉瘤が炎症を起こし、痛みや熱感、全身の倦怠感といった症状が出る皮膚疾患です。

炎症性粉瘤を放置することで、

浅草橋西口クリニックMoでは、粉瘤をはじめとしたさまざまな皮膚疾患に対しての診療をおこなっています。「皮膚にできものができた」「炎症が起きて痛い」などのお悩みがある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

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