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顔にできた粉瘤の治療法とは?術後の痛みや傷跡を残さない方法も解説

[2025.04.08]

顔にできたしこりやできものが気になり、「粉瘤ではないか」と悩む方も多いのではないでしょうか?粉瘤は皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍で、見た目だけでなく健康リスクも伴う場合があります。

そこでこの記事では、顔にできた粉瘤の治療法や傷跡を残さないための注意点などを詳しく解説します。

粉瘤以外に考えられる顔のできものについても解説をしているので、顔のできものが気になる方はぜひ最後までご覧ください。

 

1.顔のできものが粉瘤か確かめる方法

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造物が形成され、その中に皮脂や古い皮膚がたまったものです。

参考までに、顔のできものが粉瘤かを確かめる方法として、以下の特徴があるかチェックしてみてください。

特徴

詳細

触るとしこりがある

粉瘤は皮膚の下にしっかりとしたしこりを感じます。

中央に黒い点(開口部)がある

袋の入口となる部分が皮膚表面に現れている場合があります。

痛みや赤みがない(炎症がなければ)

初期段階では痛みや腫れを伴わないことが多いです。

膿や皮脂が出る

炎症が進むと膿が出たり、嫌な臭いがすることがあります。

ただし粉瘤かどうかの正確な判断は一般の方には難しいため、早めに医療機関を受診し診てもらいましょう。

関連記事:粉瘤の見分け方とは?粉瘤とニキビ・イボ・せつ・脂肪腫・痔ろうの違い

1-1.粉瘤以外に考えられる顔のできものの種類

顔のしこりや腫れが必ずしも粉瘤とは限りません。以下のようなできものも考えられます。

 

概要・特徴

原因

治療法

ニキビ

毛穴が詰まり、皮脂がたまることで炎症を起こしたもの。

皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり。

自然治癒する。

塗り薬やピーリングなど様々。

脂肪腫(リポーマ)

脂肪細胞が集まってできた柔らかい良性の腫瘤。放置していると大きくなる。

はっきりしていないが、肥満や糖尿病・高脂血症の方にできやすい傾向がある。

手術による摘出。

脂漏性角化症

別名老人性いぼ。皮膚の老化によって現れる。

はっきりしていないが、加齢や紫外線の影響も考えられる。

手術は必須ではないが、レーザーや切開治療。

稗粒腫

目の周りにできることが多い小さな腫瘤。

はっきりしていないが、ターンオーバーの乱れや外傷によってできることも。

内容物の圧出。

顔にできたできもので該当するものがないか、確認してみてください。

関連記事:顔にできたできものはニキビじゃない?ニキビ以外のできものについて徹底解説

 

2.顔にできた粉瘤は放置しても大丈夫?

粉瘤は放置しても治ることはなく、適切な治療を受けないとサイズがどんどん大きくなり、炎症を引き起こすリスクが高まります。顔にできた粉瘤は目立ちやすいため、治療後の傷跡も考慮し早期の治療が重要です。

少しでも粉瘤の疑いがある際は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

関連記事:粉瘤を治療せず放置するリスクとは?取らないとどうなるのか

 

3.粉瘤治療は何科を受診すべき?

粉瘤の疑いがある際は、まず皮膚科を受診しましょう。粉瘤は皮膚の病気であることに加え、粉瘤以外のできものであったとしても、皮膚科であれば的確な診断と治療をしてもらえます。

粉瘤であることが確定した際は、手術のために形成外科の受診もおすすめです。形成外科は傷をきれいに治すための手術を行う知識と技術のある診療科です。

まずは、できものの正体を突き止め、適切な治療を受けられる診療科に相談しましょう。

 

4.顔にできた粉瘤の治し方

顔にできた粉瘤は、基本的に外科的な治療で除去します。以下の2つの方法が主流です。

  • くり抜き法
  • 切開法

それぞれ術後の経過も踏まえて解説します。

4-1.くり抜き法

粉瘤の中央に小さな穴をあけ、粉瘤の袋ごと摘出する方法です。

切開する際の傷が小さいため、手術後の傷跡もなるべく目立たない状態を目指し治療可能となります。

術後は患部に赤みやへこみが生じるケースが多いです。

ただ、一週間から二週間程度で赤みやへこみは徐々に改善されるでしょう。

縫合をせず、軟膏で傷口を処置した場合は、へこんだような傷跡が残ることもありますが、切開した時より小さい傷跡になるケースが多いです。

切開し縫合処置をした場合は、さらに傷跡が小さくなる傾向にあります。

4-2.切開法

粉瘤の大きさに合わせて患部を切開し、内容物を除去する手術です。くり抜き法よりも、粉瘤の再発リスクが低いとされています。

ただし、粉瘤の大きさに合わせて切開するため、くり抜き法より傷跡が大きく残る可能性が高いです。縫合を必要とした手術の場合は、縫合した際に縫い目に合わせた傷跡ができます。

粉瘤のサイズにもより傷跡の程度は異なりますが、半年から一年程度でだんだんと傷跡は薄くなっていきます。

 

5.顔の粉瘤手術後の痛みや傷跡について

顔の粉瘤手術を受けるにあたって、痛みや傷跡がどの程度発生するのか気になる方も多いでしょう。

それぞれ解説します。

5-1.痛み

粉瘤手術後の痛みは、軽度の場合がほとんどです。

手術当日は局所麻酔が効いており、翌日以降は痛みが出たとしても市販の鎮痛剤で対応できることが多いです。

ただし、痛みの感じ方には個人差がありますので、あくまでも一例となります。

5-2.傷跡

顔は皮膚が薄いため、手術後に傷跡が残る可能性があります。粉瘤は小さければ小さいほど、手術後に傷跡が残るリスクを下げられるため、早い段階で手術を受けることがおすすめです。

また、手術後のケアを怠ると傷跡が目立つようになってしまう可能性が高いため、医師の指示に従いケアを徹底しましょう。

 

6.粉瘤手術を受けた後に傷跡を残さないための注意点

粉瘤の手術後、顔に傷跡を残さないためにも下記に注意しましょう。

  • 傷口を清潔に保つ
  • 保湿・保護を徹底する

それぞれ解説します。

6-1.傷口を清潔に保つ

手術後は医師の指示に従い、患部を洗って清潔に保ちましょう。

傷口が気になる際、無意識に触ってしまう方もいらっしゃいます。細菌感染を予防するためにも、手で触れるのは避けてください。

6-2.保湿・保護を徹底する

処方された軟膏や保湿剤を使用し、乾燥から傷を守ることが大切です。

傷を治す際には、体の細胞が適切に活動することが重要であり、その活動をする際に水分を必要とします。傷口が乾燥すると、細胞は活動できず、傷口の治りが遅くなってしまうのです。

早くきれいに治すためにも、手術後は傷口を保湿し、ガーゼで保護しましょう。

また、傷が治るまで紫外線対策も徹底し、色素沈着を防ぎましょう。

 

7.顔にできた粉瘤は放置せず医療機関で治療を受けましょう

顔にできた粉瘤は、放置することで炎症や見た目の問題が悪化する可能性があります。早い段階で医療機関で診察を受け、適切な治療をおこなうことで、傷跡も最小限に抑えられます。

「これは粉瘤かも?」と感じたら、まずは皮膚科や形成外科を受診してください。

美しい肌を取り戻し、自信を持って毎日を過ごしましょう。

浅草橋西口クリニックMoでは、粉瘤をはじめとしたさまざまな皮膚疾患に対しての診療をおこなっています。「皮膚にできものができた」「炎症が起きて痛い」などのお悩みがある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

このコラムの監修者

頴川博芸 エガワ ヒロキ

浅草橋西口クリニックMo

【経歴】
2016年 東海大学医学部医学科 卒業
2016年 順天堂大学医学部附属静岡病院 臨床研修医室
2017年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 入学
2018年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器・低侵襲外科
2021年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 修了
2021年 越谷市立病院 外科
2022年 順天堂大学医学部附属練馬病院 総合外科・消化器外科
2023年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科
2024年 浅草橋西口クリニックMo院長就任

【資格・所属学会】
日本専門医機構認定 外科専門医
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本旅行医学会 認定医
東京都認知症サポート医
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本温泉気候物理医学会
日本腹部救急医学会
日本大腸肛門病学会
順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科 非常勤医師
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医

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