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粉瘤ができたら何科を受診すべき?皮膚科と形成外科はどちらが良い?

[2025.12.18]

「皮膚に粉瘤のようなできものがあるけど、何科を受診すればいいか分からない」とお悩みではありませんか?粉瘤の場合、状況に合わせて皮膚科か形成外科のどちらかを受診するのが一般的です。

この記事では、以下の内容について解説しています。

  • 粉瘤は何科を受診すべきか
  • 粉瘤の治療法
  • 粉瘤の治療を受ける医療機関の選び方

この記事を読むことで、粉瘤ができたあとの対応を把握し、正確な治療を受けることが可能になります。皮膚に粉瘤のようなできものができてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

1.粉瘤は自然治癒しない

粉瘤(アテローム)は、薬を塗ったりそのまま放置したりしていても、残念ながら自然治癒することはありません。

粉瘤は、皮膚の下にできた袋の中に、本来なら垢として剥がれ落ちるはずの角質や皮脂などの老廃物がどんどん溜まっていくことで形成される良性の腫瘍です。

この「袋」そのものがなくならない限り、内部の老廃物が自然に消えたり吸収されたりすることは基本的にはありません。たとえ何らかの理由で中の老廃物が出たとしても、袋が残っていれば再びそこに老廃物が溜まり始め、再発してしまいます。

そのため、粉瘤を根本的に治療するには、手術によってこの袋自体を完全に取り除く必要があるのです。

関連記事:粉瘤とは?できやすい人の特徴はある?治療方法や予防法なども解説

1-1.粉瘤を放置するリスク

粉瘤は良性のできものですが、放置しておくと徐々に大きくなったり、細菌に感染して炎症を起こしたり、不快な臭いの原因になったりするリスクがあります。

粉瘤を放置しているうちに大きくなると、見た目が気になるだけでなく、手術で切除する際の傷跡も大きくなってしまう可能性があります。また、袋の中に細菌が侵入すると、赤く腫れあがって強い痛みを伴う「炎症性粉瘤」という状態になることがあります。さらにひどくなると、破裂して膿や臭いのある内容物が出てくることも。

よって、粉瘤は放置せず、できるだけ早いタイミングで医療機関を受診しましょう。

関連記事:粉瘤を治療せず放置するリスクとは?取らないとどうなるのか

 

2.粉瘤ができたら何科を受診すべき?

粉瘤ができたとき、何科を受診すべきか分からない方も多いのではないでしょうか。粉瘤の治療をおこなえる診療科は、以下の3つです。

  • 皮膚科
  • 形成外科
  • 美容外科

それぞれの特徴を見ていきましょう。

2-1.皮膚科

粉瘤のような皮膚のできものが気になった場合、まず最初に受診をおすすめするのが皮膚科です。

皮膚科は、皮膚に関するあらゆる病気の診断と治療を専門としています。そのため、皮膚科の医師であれば、できものが粉瘤なのか、あるいは他の似たような皮膚のできものなのかを正確に見極めることが可能です。

もし粉瘤が赤く腫れて痛む「炎症性粉瘤」になっている場合は、抗生物質の飲み薬や塗り薬を処方したり、必要に応じて切開して膿を出したりする処置をおこないます。比較的小さな粉瘤であれば、そのまま皮膚科で摘出する手術まで対応してくれるクリニックもあります。

2-2.形成外科

粉瘤の手術後にできるだけ傷跡を目立たないようにきれいに治したい、顔や首などの目立つ場所にできた粉瘤の治療を考えている場合には、形成外科を受診するのも選択肢もあります。

形成外科は、体の表面の形を整えたり、傷跡をきれいに修復したりすることを専門とする診療科です。

粉瘤の摘出手術においても、皮膚の構造やシワの方向などを考慮し、切開する場所や長さを工夫したり、特殊な縫い方を用いたりして、傷跡がなるべく目立たなくなるような配慮を最大限におこなってくれます。

術後の傷跡に少しでも不安がある方は、形成外科への受診がおすすめです。

2-3.美容外科

見た目の美しさを何よりも重視したい場合、美容外科でも粉瘤の手術に対応しているクリニックがあります。

美容外科は、病気の治療というよりも、審美性、つまり見た目の美しさを追求することに特化した診療科です。そのため、粉瘤の手術においても、傷跡をいかに目立たなくするかという点に最大限配慮してくれる傾向にあります。

ただし健康保険が適用されず自由診療となるため、治療費が高額になる可能性が高い点に注意が必要です。

 

3.粉瘤治療は皮膚科と形成外科のどちらが良いか

粉瘤の治療を受ける場合、前述した診療科のなかでも皮膚科と形成外科のどちらかを選択するのが一般的です。

粉瘤の治療で皮膚科と形成外科のどちらを受診するのが良いかは、一概にいうことができません。粉瘤の状態やできている場所、そしてご自身が治療において何を一番重視するかによって最適な選択が異なるためです。

まず、できものが本当に粉瘤なのかどうか正確な診断を受けたい場合や、すでに赤く腫れて痛みがある場合の初期治療であれば、皮膚科を受診するのが一般的です。比較的小さな粉瘤であれば、皮膚科で摘出する手術まで受けることができます。

一方、形成外科は傷跡をできるだけきれいに治すことを専門としています。そのため、顔や首などの目立つ場所にできた粉瘤で、手術後の傷跡が心配な場合や、粉瘤のサイズが大きい場合には、形成外科を選ぶメリットが大きいでしょう。

どちらの科でも保険適用で治療を受けられますが、まずは皮膚科で相談してみるのも良い方法です。

 

4.粉瘤の治療法

医療機関にておこなわれる粉瘤の治療法は、主に以下の3つです。

  • 投薬治療
  • くりぬき法
  • 切除法

それぞれどのような治療なのかを解説していきます。

4-1.投薬治療

粉瘤が細菌感染を起こして赤く腫れたり、痛みが出たりしている場合、まずは抗生物質の飲み薬や塗り薬を使って炎症を抑える「投薬治療」がおこなわれます。これは、粉瘤そのものをなくす治療ではなく、あくまで現在の炎症を鎮めるための対症療法です。

そのため投薬治療は、その他の治療と組み合わせておこなわれます。

4-2.くりぬき法

くりぬき法は、粉瘤の表面に専用の丸いメスで小さな穴を開け、そこから中身と袋本体を抜き取る手術方法です。くりぬき法最大のメリットは、皮膚を切る範囲が非常に小さい(直径数ミリ程度)ため、手術後の傷跡が目立ちにくい点にあります。

手術時間も比較的短く、多くの場合、傷口を縫い合わせる必要がないか、縫っても1針程度で済むため、患者さんの負担が少ないのが特徴です。

一方で、袋を直接見ずに摘出するため、袋の一部が皮膚の中に残ってしまう可能性がゼロではなく、切開法に比べるとわずかに再発のリスクが高いとされています。

4-3.切除法

粉瘤の「切除法」とは、粉瘤本体とその周りの皮膚をメスで紡錘形(葉っぱのような形)に切り取り、粉瘤の原因である袋状の組織を丸ごと摘出する手術法です。

切開法のメリットは、再発する可能性が低い点です。医師が、粉瘤の袋全体を直接確認しながら周りの組織を丁寧にはがして取り除くため、再発のリスクも下がります。くりぬき法では難しいような大きな粉瘤や、炎症を繰り返して硬くなった粉瘤でも、この方法なら確実に治療することが可能です。

ただし、くりぬき法に比べると皮膚を切る長さが大きくなるため、傷跡が残りやすいというデメリットがあります。

 

5.粉瘤が再発したらどうする?

粉瘤の手術後に同じ場所に再びしこりができた場合、それは粉瘤が再発した可能性が高く、基本的には再度手術を受けて、残っている袋の組織を取り除く必要があります。

粉瘤の再発は、主に最初の手術で粉瘤の袋を完全に取りきれず、患部に残ってしまった場合に起こります。とくに炎症を何度も繰り返した粉瘤は、周りの組織と癒着して袋が取り出しにくくなっている可能性が高いです。

再発した粉瘤が自然に消えることはありません。放置せずに、早めに手術を受けた医療機関か、他の皮膚科・形成外科を受診して相談しましょう。

 

6.粉瘤に似た皮膚疾患もある

皮膚にできたできものが、実は粉瘤ではなかったというケースも考えられます。粉瘤に似た皮膚疾患は、たとえば以下のようなものです。

  • ニキビ
  • イボやせつ
  • 脂肪腫
  • 痔ろう

それぞれの特徴や粉瘤との違い・見分け方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:粉瘤の見分け方とは?粉瘤とニキビ・イボ・せつ・脂肪腫・痔ろうの違い

 

7.粉瘤の治療を受ける医療機関の選び方

粉瘤は、治療後に再発する可能性もあり、どのような医療機関で治療を受けるのかが非常に重要です。粉瘤の治療を受ける医療機関を選ぶ際は、以下3つのポイントを確認してみてください。

  • 粉瘤の治療実績が豊富にあるか
  • 治療後のアフターフォローが充実しているか
  • 治療費が明確か

一つずつ解説します。

7-1.粉瘤の治療実績が豊富にあるか

粉瘤の治療を受ける医療機関を選ぶ際は、まずは粉瘤の治療実績を確認しましょう。

粉瘤の手術は、比較的簡単なものから難しいものまで様々です。医師の技術や経験の差によって、手術時間の長さや傷跡の仕上がり具合、そして再発のリスクなどが変わってくる可能性があります。

多くの症例を扱ってきた経験豊富な医師であれば、様々な状況に対応する能力が高く、より丁寧で確実な治療が期待できます。

医療機関のWebサイトなどで、粉瘤手術件数や具体的な治療例などが紹介されているかを確認して見てください。

7-2.治療後のアフターフォローが充実しているか

粉瘤の手術後も、経過観察や傷跡の管理、万が一問題が起きた場合の対応など、アフターフォロー体制がしっかりと整っている医療機関を選ぶことが大切です。

粉瘤治療は、手術をして終わりではありません。手術後の傷の状態を確認するための通院や、縫い合わせた場合は抜糸が必要になります。

また、傷跡をできるだけ綺麗にするためのケア方法や、日常生活で気をつけるべき点などについて、丁寧に指導してくれるかどうかも重要です。

7-3.治療費が明確か

粉瘤の治療を受けるにあたって、どのくらいの治療費用がかかるのか、健康保険が適用される範囲はどこまでかなど、料金について事前に明確で分かりやすい説明をしてくれる医療機関を選ぶようにしましょう。

粉瘤の手術は、ほとんどの場合、健康保険が適用される治療です。しかし、粉瘤の大きさやできた部位、おこなう手術方法(たとえば「くりぬき法」か「切除法」か)などによって保険点数が異なり、窓口で支払う自己負担額も変わってきます。

治療を開始する前に、予想される費用の総額やその内訳について、きちんと説明を受け、疑問点があれば質問できる雰囲気があるかを確認するようにしてください。

 

8.まとめ

いかがでしょうか。皮膚のできた粉瘤の治療を受けたいときは、皮膚科か形成外科を受診するようにしてください。より審美的な治療を求める場合は美容外科の選択肢もありますが、美容外科での粉瘤治療は保険適用外となることが一般的であるため注意しましょう。

浅草橋西口クリニックMoでは、粉瘤をはじめとしたさまざまな皮膚疾患に対しての診療をおこなっています。「皮膚にできものができた」「炎症が起きて痛い」などのお悩みがある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

このコラムの監修者

頴川博芸 エガワ ヒロキ

浅草橋西口クリニックMo

【経歴】
2016年 東海大学医学部医学科 卒業
2016年 順天堂大学医学部附属静岡病院 臨床研修医室
2017年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 入学
2018年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器・低侵襲外科
2021年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 修了
2021年 越谷市立病院 外科
2022年 順天堂大学医学部附属練馬病院 総合外科・消化器外科
2023年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科
2024年 浅草橋西口クリニックMo院長就任

【資格・所属学会】
日本専門医機構認定 外科専門医
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本旅行医学会 認定医
東京都認知症サポート医
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本温泉気候物理医学会
日本腹部救急医学会
日本大腸肛門病学会
順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科 非常勤医師
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医

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