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訪問診療とは?サービスの内容や利用するメリット・対象者など解説

[2024.07.30]

訪問診療を検討されている方が気になるのが、サービスの内容や似ている往診との違い、利用するメリットなどではないでしょうか。

そこでこの記事では、以下の内容に沿って訪問診療を徹底解説していきます。

  • 訪問診療の概要や診察可能な疾患・治療方法
  • 訪問診療の対象となる方
  • 訪問診療を利用するメリット
  • 訪問診療の費用

この記事を読むことで、訪問診療に関する理解を深めることができます。訪問診療を利用するか迷われている方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

1.訪問診療とは?

訪問診療とは、医師が患者の方の自宅や施設を定期的に訪問し、治療を提供するサービスです。病院への通院が難しい方や在宅での療養を希望する患者の方に適用されます。

訪問診療は、通常月に2回以上の頻度で、決められたスケジュールに沿って実施されるのが特徴です。医師の訪問時には、診察だけでなく、必要に応じて検査や投薬・療養指導なども受けられます。

1-1.訪問診療で診察可能な疾患

訪問診療では、以下のような疾患に対しての診察が可能です。

  • 悪性腫瘍
  • 神経疾患
  • 呼吸器疾患
  • 心血管疾患
  • 消化器疾患
  • 腎泌尿器疾患
  • 皮膚疾患
  • 整形外科疾患 など

クリニックによって対応できる診察可能な疾患が異なるため、事前に確認をしてください。

1-2.訪問診療の具体的な治療方法

訪問診療の具体的な治療について、当院で実施可能な治療内容をご紹介します。

  • 在宅酸素療法
  • 人工呼吸器管理
  • 気管カニューレ管理
  • 胸水穿刺、胃瘻(交換・管理)・腸瘻管理
  • 中心静脈栄養カテーテル管理(CVポート)
  • 人工肛門管理、腹水穿刺、尿道カテーテル管理
  • 腎瘻管理
  • デブリードメント など

診察可能な疾患同様、クリニックによって訪問診療で対応可能な治療が異なります。事前に確認するようにしましょう。

1-3.往診との違い

訪問診療と似たものに、往診があります。訪問診療と往診は、どちらも医師が患者の方のもとへ訪問するという点は同じですが、その他は大きな違いがあります。

両者の主な違いは、計画性、頻度、目的の3点です。

訪問診療が計画的で定期的な健康管理を目的としているのに対し、往診は突発的かつ不定期で、急な症状への対応が主な目的です。

そのため、持病の管理や予防的なケアが必要な場合は訪問診療が適しています。一方、急な体調変化や症状の悪化時には往診が利用されるという違いがあります。

 

2.訪問診療の対象となる方

訪問診療は、主に通院が困難な状況にある方々を対象としています。自宅や施設で療養中の患者の方で、病気や身体的な制約により病院に通うことが難しい方が、訪問診療の対象者となります。

たとえば、以下のような方々です。

  • 身体的な障害により移動が困難な方
  • 寝たきり状態の方
  • 終末期医療や緩和ケアを必要とする方
  • 継続的な医療管理が必要な方(例:人工呼吸器使用者)
  • 在宅での療養を希望する高齢者

ただし、すべての医療ニーズを訪問診療だけでカバーできるわけではありません。特定の検査や治療が必要な場合は、訪問診療と通院を併用することも可能です。

ご自身や家族が対象になるかどうか迷う場合は、かかりつけ医やケアマネジャーに相談してください。

関連記事:訪問診療を受けるには?対象となる条件や訪問診療を受けるまでの流れ

 

3.訪問診療を利用するメリット

訪問診療を利用するメリットを、「患者」と「施設や家族」に分けてご紹介していきます。

3-1.患者のメリット

患者側のメリットは、以下の2つです。

  • 通院の負担が軽減される
  • 24時間365日対応してもらえる

それぞれ解説します。

3-1-1.通院の負担が軽減される

訪問診療は、患者の方の通院に伴う負担を大幅に軽減します。特に高齢の方や身体に不自由がある方にとっては大きなメリットです。

移動の負担がなくなり、待ち時間のストレスから解放されるだけでなく、慣れた環境で診療を受けられるでしょう。

3-1-2.24時間365日対応してもらえる

訪問診療サービスでは、24時間365日体制で医療サポートを受けられます。患者の方とそのご家族にとって、大きな安心感を得られるでしょう。

訪問診療であれば、急な体調変化にも即座に対応可能で、夜間や休日でも専門的なアドバイスが得られます。また、必要に応じて適切な医療機関への紹介もスムーズにおこなえます。

3-2.施設や家族のメリット

対して施設や家族側のメリットは、以下の2点です。

  • 通院介護の負担が軽減される
  • 医療に関する相談をできる

一つずつ解説します。

3-2-1.通院介護の負担が軽減される

訪問診療は、患者の方本人だけでなく、ご家族や施設のスタッフなど介護に携わる方々の負担も大きく軽減します。

仕事に就くご家族も、平日の通院に付き添う負担から解放されます。また施設スタッフの人員配置が効率化され、介護サービスの質も向上するでしょう。

このように、より充実した介護環境が整えられます。

3-2-2.医療に関する相談をできる

訪問診療は、単なる診察や治療にとどまらず、医療に関する相談の機会になります。訪問診療の際、医師に対し健康に関するあらゆる疑問や不安を相談できるためです。

患者の方の日々の体調や症状の変化、薬の効果や副作用に関する疑問、さらには食事や運動など、生活習慣に関するアドバイスまで受けることが可能です。

 

4.訪問診療にかかる費用

訪問診療にかかる費用として、当院における費用の目安をご紹介します。

医療保険で1割負担の方

7,000円前後

医療保険で3割負担の方

20,000円前後

お薬の処方や追加の処置、検査があった場合は別途費用が発生します。

4-1.訪問診療で適用される保険

訪問診療には、主に医療保険が適用されます。これは、訪問診療が医療行為として位置づけられているためです。医療保険の適用によって、患者さんの経済的負担を軽減しつつ、必要な医療サービスを受けることができます。

一方で、介護認定を受けている方の場合は、状況に応じて介護保険を利用することも可能です。具体的には、介護サービスの一つである「居宅療養管理指導」を適用するケースがあります。この制度を利用することで、医療と介護の両面からサポートを受けられます。

どの保険を適用するのが最適かは、医療機関やケアマネージャーと相談しながら決めていくことが重要です。

 

5.まとめ

訪問診療とは、医療機関の医師が患者の方の自宅や施設を定期的に訪問し、治療を提供するサービスです。決められたスケジュールのもと、病院への通院が難しい方や在宅での療養を希望する患者の方に適用されます。

訪問診療を選択することで、患者の方の通院負担だけでなく、介護に関わるご家族や施設スタッフの負担が軽減されます。

慣れ親しんだ環境で適切な医療を受けたい、治療の負担を減らしたいとお考えの方や、そのご家族の方は、ぜひ訪問診療を検討してみてください。

浅草橋西口クリニックMoでは、台東区・中央区・千代田区・墨田区などを中心に訪問診療サービスを提供しています。お近くにお住まいで訪問診療を検討されている方は、ぜひ当院まで。

当院の訪問診療については、「東京都台東区周辺の訪問診療・在宅医療」のページをご覧ください。

このコラムの監修者

頴川博芸 エガワ ヒロキ

浅草橋西口クリニックMo

【経歴】
2016年 東海大学医学部医学科 卒業
2016年 順天堂大学医学部附属静岡病院 臨床研修医室
2017年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 入学
2018年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器・低侵襲外科
2021年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 修了
2021年 越谷市立病院 外科
2022年 順天堂大学医学部附属練馬病院 総合外科・消化器外科
2023年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科
2024年 浅草橋西口クリニックMo院長就任

【資格・所属学会】
日本専門医機構認定 外科専門医
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本旅行医学会 認定医
東京都認知症サポート医
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本温泉気候物理医学会
日本腹部救急医学会
日本大腸肛門病学会
順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科 非常勤医師
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医

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