膀胱炎中にやってはいけないこととは【浅草橋西口クリニックMo 泌尿器科】
膀胱炎中にやってはいけないことを知りたいと悩んでいませんか?
膀胱炎になっている最中は、これはやらないほうがよいというものがございますので、あらかじめ知っておく必要があります。
本記事では、膀胱炎中にやってはいけないことと併せて、膀胱炎を早く治す方法や応急的な対応についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
なお、当院(浅草橋西口クリニックMo 内科・泌尿器科・皮膚科)では数多くの膀胱炎の患者様が受診され、尿検査・尿培養や診断・治療、予防・療養上のアドバイスを行っております。それらの知見も含めてご説明します。
膀胱炎とは
膀胱炎は尿道からの上行感染により生じる疾患です。
原因菌は大腸菌であることが最多です。
尿道が短い(肛門から近い)などの解剖学的理由により男性より女性に多いとされています。
ストレスや疲労などによる免疫力の低下も発症に関与しているとされています。
膀胱炎の種類は急性膀胱炎や慢性膀胱炎、間質性膀胱炎、出血性膀胱炎など多々ありますが、一般的に膀胱炎というと急性(単純性もしくは複雑性)膀胱炎のことを指すことが多いです。
感染症に含まれますが、一般的には発熱を来さないことが多いです。
膀胱炎についてはこちらのページでも詳しく説明していますので、是非ご参照ください。
膀胱炎の症状とは?【よくある6つの症状】
まずは膀胱炎を発症した時の代表的な症状をご紹介していきます。
① 頻尿
よくある膀胱炎の症状に「トイレが近くなる」頻尿があります。
頻尿とは、一般的な尿の頻度よりも多く、頻繁に尿意を感じる状態を指します。
通常、健康な方は1日に4〜8回程度排尿することが一般的です。
しかし、頻尿の場合はこれよりも多くの回数で尿をすることになります。
② 排尿時痛
膀胱炎になると排尿時に痛みを感じるようになることがあります。
よくある訴えとしては「おしっこの終わり際にきゅーっとするような痛みがある」ということが多いです。
③ 尿混濁
尿が濁るのは濃尿を見ている可能性があります。
濃尿とは、尿中の白血球が多いということであり、細菌が多いということを示しています。
④ 下腹部の不快感
下腹部の痛みや不快感・違和感を訴えることも多いです。
⑤ 残尿感
残尿感とは、おしっこをした後に尿が完全に排出されていない感覚のことを指します。
つまり、トイレに行って尿をし終えたと思っても、「尿が残っているような感じ」、「尿が出きっていない感じ」がある状態です。
⑥ 血尿
尿に血が混じることがあります。
尿が赤ワインのように真っ赤になることも少なくありません。
膀胱炎中にやってはいけないこと【重要な5つのこと】
それでは実際に気になる膀胱炎中にやってはいけないことを挙げていきます。
① 性行為
膀胱炎の時は、性行為によって症状が悪化することがあります。
症状が改善するまで性行為を控えることが肝要です。
② 長時間トイレに行かない
長時間トイレに行かず、尿をため込むことにより、細菌の繁殖を促すことに繋がり、結果として症状の悪化を来す可能性があります。
また長時間座っているなども尿の流れを妨げることがあります。
トイレを我慢することは避けるようにしましょう。
③ お腹を冷やす
お腹(膀胱)の冷えは膀胱炎の症状を悪化させる可能性があります。
暖かい場所で過ごし、身体を冷やさないようにしましょう。
④ 刺激物の摂取
カフェインやアルコール、辛い食べ物など、膀胱を刺激する可能性のある食事を避けることが重要です。
これらの刺激物は膀胱炎の症状を悪化させる可能性があります。
⑤ 自己治療
膀胱炎の治療には、適切な抗生剤などの薬物が必要です。
自分で薬を選ぶ、他人から処方された薬を使うなどは避けましょう。
また、膀胱炎の症状が改善したからといって、治療を中止するのは危険です。
完全に症状が消失し、医療機関の指示にしたがって治療を終了しましょう。
膀胱炎は性行為で移る?
上記の膀胱炎中にやってはいけないことで、性行為により膀胱炎が悪化する可能性を示しましたが、「膀胱炎は性行為で移るのか?」という質問も多く受けます。
膀胱炎は性的活動期の女性に多い
結論を述べると、膀胱炎は性行為で移ります。
膀胱炎は特に性的活動期の女性、生殖年齢の女性に発生することが多く、性行為の頻度が増えることにより、膀胱炎が発症しやすい傾向にあります。
理由として、膀胱炎は大腸菌などの原因菌が尿道を逆行し、上行することで膀胱に感染を引き起こします。
性行為がその原因菌の到達を手助けすることになるのです。
膀胱炎を早く治すための【2つのコツ】
それでは、膀胱炎を早く治すためにはどうしたらよいのでしょうか。
① 水分をたくさん摂る
1つ目は水分をたくさん摂取し、排尿を促進することです。
なぜなら、排尿には自浄作用があるからです。
尿道や膀胱は尿を排出する通路であり、外部から細菌や異物が侵入する可能性があります。
排尿の際に、尿に含まれる成分や尿自体が尿道や膀胱を洗浄し、細菌や異物の排出を促す働きがあります。
定期的に適切な頻度で排尿することで、泌尿器系(腎臓や膀胱粘膜)に異常や感染症が蓄積することを防ぎます。
こまめに水分を摂取し、適切な排尿の習慣を保つことで、この自然な自浄作用をサポートし、泌尿器系の健康を維持することが重要です。
② 抗生剤を服用する
2つ目は適切な抗生剤を服用することです。
抗生剤と膀胱炎との関係は非常に重要であり、抗生剤は膀胱炎の治療に欠かせない薬剤です。
膀胱炎は膀胱の炎症を指し、一般的に細菌感染によって引き起こされます。
多くの場合、細菌が膀胱に侵入し増殖することで膀胱炎が発生するのです。
抗生剤は細菌感染を治療するための薬剤であり、細菌の除去や炎症を軽減する効果があります。
膀胱炎が細菌感染によるものである場合、抗生剤を適切に服用することで効果的に治療することができます。
膀胱炎を自力で早く治す方法はあるか?
膀胱炎を発症した際、それが病院・クリニックの診療時間外であったり、忙しくて受診できないということが多々あると思います。
また膀胱炎の症状は非常に辛いもので、自力で早く治したいという方は多いと思います。
自力で膀胱炎を完治することは難しい
膀胱炎を自己治療で治すことは不可能ではないですが、難しいです。
症状が軽い場合や初期段階であれば、自己治療で完結できることがあります。
しかし、注意点として、その場合も細菌を完全に除去できていないことが少なからずあり、すぐに膀胱炎が再発したり悪化する可能性が高いです。
また、膀胱にいる細菌がさらに上行し、腎臓に炎症が波及することにより、腎盂腎炎という重篤な状態になってしまう方も少なからずいます。
症状を緩和することはできる
しかし、症状を緩和することはできます。
医療機関の診療時間外であったり、忙しくて病院・クリニックを受診できない時は、水分をこまめにたくさん摂取し排尿を促進するなどして、まずは症状を緩和させ、タイミングをみて早めに医療機関を受診し、しっかりと抗生剤で治療することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では主に膀胱炎中にやってはいけないことから、膀胱炎の対応・治療などについても記述させていただきました。
膀胱炎は一般的で非常によくある病気なので、お困りの方は多いと思います。
膀胱炎でお困りの際は、是非当院(浅草橋西口クリニックMo 内科・泌尿器科・皮膚科)にご相談ください。
頴川博芸 エガワ ヒロキ
浅草橋西口クリニックMo
【経歴】
2016年 東海大学医学部医学科 卒業
2016年 順天堂大学医学部附属静岡病院 臨床研修医室
2017年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 入学
2018年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器・低侵襲外科
2021年 順天堂大学大学院医学研究科医学専攻(博士課程) 修了
2021年 越谷市立病院 外科
2022年 順天堂大学医学部附属練馬病院 総合外科・消化器外科
2023年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科
2024年 浅草橋西口クリニックMo院長就任
【資格・所属学会】
日本専門医機構認定 外科専門医
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本旅行医学会 認定医
東京都認知症サポート医
日本消化器病学会
日本消化器内視鏡学会
日本温泉気候物理医学会
日本腹部救急医学会
日本大腸肛門病学会
順天堂大学医学部附属順天堂医院 食道・胃外科 非常勤医師
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医